2017年8月15日
木成的・林業現場見学会おこないました
「林業」という言葉から、どんなイメージを頭に浮かべるだろうか。
一般の人が林業の現場を目にすることはなかなか少なく、その実態を知る機会は少ない。
同じ第一次産業である農業と比べると、農業の裾野の方がより広いように思う。専業農家だけでなく、兼業農家、あるいは家庭菜園を楽しむ人、ポットやプランターで畑がなくてもベランダで野菜を育てる人など、多くの人が「農」に触れ合う機会が多い。
しかし、林業はそういう訳にはいかず、専業で林業に従事している人を除けば、一部森づくりボランティアなどで活動する中高年はいるものの、全体としてなかなか「林」に触れ合う機会は少ない。結果、林業のイメージや魅力、現状と課題などイメージが持ちにくい状況にあるのではないだろうか。
そこで、一般向けに、「木成的林業現場見学会」を行い、林業の魅力とともに、現状や課題を知る機会を設けました。
参加してくれたのは、里山保全に問題意識をもつ大学生を中心に、環境NPO職員や元市議会議員など多様な顔ぶれでした。
まずは、林業現場でお話から。内容は、林業の現状から課題、そして過去から現在までのアプローチを含め、今後の目指す姿まで広範囲な話に広がりました。詳しくは、木成の過去のブログ 「山で働くということシリーズ」 を読んでみてください。
また、ヒノキを一本伐採、造材の実演を行い、丸太市場の買値を基に、いったい一本の木がどれくらいの値段になるのか、ということを予測してもらいました。
2万円や3万円という声が多かったですが、計算してみるとその10分の1以下の値段。林業界の直面する厳しい状況も感じてもらえたようです。
最後の実習としては、実際にどの木を間伐するのかを考えてもらいました。生育の悪い木を選定し、良い山を次世代につなげていくことの大切さと、生育の悪い木を伐採搬出することの林業経営の厳しさ、という矛盾した問題の両立の大事さを感じてくれたようです。
そして、最後のお楽しみのランチタイム。弊社アウトドア事業部ナチュラルアクションへ移動し、美味しいごはんをいただきました。
今後も、こういった見学会を行い、林業従事者だけではなく、みんなで山に目を向け行動する機会を増やしていこうと思います。「林業会社」だからこそ伝えられることがあるので、これからも森林環境教育に力をいれて行こうと思います。
こういった林業現場見学会に興味ある方は連絡ください。
木成の過去に行った環境教育プログラムはこちらをご参照下さい。
(IDO)