2017年6月1日
山で働くということ2_山が与えてくれるもの

林業や木ってそもそも必要?って前回からの続きです。
前回は・・・・・「山で働くということ 1」 林業って必要なのか?
それでは、今回も林業が少しは役に立ってるんだって事をそれとなくお伝え出来ればと思います。
林業は山から材木を生産すると言う限られた役割だけを担っているのではないという点についてお話を進めます。
材木を生産する土地としての機能以外に、山には豊かな自然環境の維持のために欠くことの出来ない大切な機能があります。それは、
- 生物を養う
木の実が生物を養い、その生物はまた別の生物を養い、
生命を支えあい、生態系が成り立ち、多くの生命の生息の地となり、
生態系を保全する働き。
- 酸素を作り、大気を浄化する
二酸化炭素を吸収し、光合成により酸素を作り出す働き。
- 水を蓄え、浄化し少しずつ放出する
もし、山がなければ、降った雨水は土石と共に一度に流れ出し、
逆に振らない時にはすぐに干上がってしまいます。一度降った雨を蓄え
少しずつ水を放流する事は、ゲリラ豪雨や大規模な土砂災害が頻発する
現在においては極めて大切なことです。
そして、雨水はゆっくりと山で浄化され、ミネラルを得て
下流で生きるすべての生命に綺麗な水を与えてくれます。
もう一つ意外と知られていないかもしれませんが、
木々の葉から出される水蒸気が上空に登り、水の粒が出来、
それが集まって雲の構成を助けます。雨を降らせるのも
森の働きと言えます。
● 土とミネラルを作る
森に生きる虫や鳥や動物のフンや死骸、枝葉や枯死した老木が地面に接し、
長い時間をかけ有機物を豊富に含む土を作ります。
こうして出来た土は少しずつ川下に流され、川底や平野にたまります。
平野にある豊かな土は森から流れてきたものですが、
短時間での豪雨時に森の保水力がない場合、
また川の護岸工事でコンクリートで固めてしまうと、土は平野にたまらず、
海に直行し平野の地味は痩せ、農作物の発育にも影響を及ぼしします。
この4つが主たる山の機能ですが、その他にも森林浴やキャンプ・ピクニック・マウンテンバイク等レクリエーションの場としての価値、気温や強風の緩和、風致的な価値等も挙げることが出来るかもしれません。
山は前回の記事で述べた木材を生産すると言う機能以外に、こんなにも沢山の恩恵を私達に与えてくれています。
この4つの森の機能が十分に発揮されている状態が「健全な山の状態」と呼べる訳ですが、
そのどれもが非常に重要な機能であると理解して頂けると思います。
しかしながら、現在の日本の山の殆どが「健全な山の状態」にあるとは言えません。
それどころか不健康そのものです。
十分に生命を養えず、空気も作れず、水も蓄えられず、土も作れず、見た目も美しさを欠いている、、、

なぜなのか、もうお分かりでしょうか?
現在の日本の山に絶対的に足りていないもの。
間伐です。
間伐こそ、僕達きこりの日々行っている作業です。

次回は間伐にフォーカスしてお話を進めようと思います。
次記事・・・・・「山で働くということ 3」 間伐って何か?
今日も最後まで読んで頂き有難うございました。
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