2018年4月13日
「虫カゴの中のカブトムシ」 木成的林業のこれから
今回の記事は、ある日見た単なるイメージのお話です。
さらっと読んで頂けたらと思います。
では始めます。
虫カゴの中にカブトムシが居るとする。
カブトムシという昆虫は、気の遠くなるような進化の時間を掛け、ツノを尖らせて来た種である。
十種十色。色んな進化が有る中で、あのツノに「なんでそこを?」とツッコミを入れたくなった事はないだろうか?
カブトムシの持つ他の昆虫にない独特なフォルムは特異かも知れないが、いつの時代だって子どもの心をとらえ続けている人気者だ。虫の王様的なポジションに居るとさえ言ってよい。
そのカブトムシの視線の先、数センチの向こうには透明な虫カゴの壁が迫っている、
という絵を想定してみよう。
生命・物理ルール一切無視で、その場所でカブトムシの時間を超早送りにし、
その進化の過程を観察できるという設定でイメージを進めてみたって話が今日のテーマ。
いろいろ無視で、続けます、、、
このツノを尖らせるって進化を、得意分野を磨く、特色を磨く、個性を磨く、エネルギーを注ぐ、資本を投下する等と、様々に読み替えてみてもいい。
はたしてカブトムシはこの先も、今持っている慣性に任せて、ツノを尖らせる進化を続けるのか?と言うイメージが浮かんできた。
多くのカブトムシがその方向に進むだろうって思えた。
ただ、そのすぐ先には見えない透明な壁があるのにも拘らず。
進む方向ってのは、今の資本主義経済が、林業界もが進んでいる筋道の例え。早く大量に、機械的に集約的に、画一的に効率的にのあらがえぬ流れ。
その流れの先行き察しはつきますか?
林業界には見えているでしょうか?その透明な壁が。
少なくとも自分が多くを賭して「やりたい」と思える林業ではなくなっていく。
僕ってカブトムシならどうするか?
まわれ右して元来た方向にUターンするだろう。
そして、悠々とツノを尖らせられるスペースを探す。元来た道には先人の足跡が残っている。
ここ数年の機械の進歩や、政策的な画一性とは別な
多様で豊穣な先人たちの残してきた技術と知恵。
あからさまに効率重視の「工場的」林業によって失われてゆくだろう山の風致や価値、
継承されるべき技術、季節に合った施業、自然の理に適った林業のやり方、
今や誰にも見向きもされない捨てられてきた足跡の残る道。
人工的強制よりなるべく即自然。そっちだと思うんだ、僕は。
うちの会社には合言葉がある。
「Slow Wood Revolution!」
今の潮流の反対方向にあるスローな林業に、僕は光を見ています。
時代の流れが見えた様な気がしたイメージ図のお話でした。
こんな脱力した記事を最後まで読んで頂き有難うございました。
カブトムシの取り扱いはありませんが、薪と薪ストーブならば。
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